2009年2月11日 (水)

今年のアカガエルはどんなシーズンになるのか

思い起こせば、散歩道プロジェクトを始め、カメラをもってここを歩き始めたのは2003年の2月16日。もうすぐ6周年になる。この季節に始めたということは色んな意味で強く影響を与えている。その時は、そんなことは考えてもみなかったが、直後にニホンアカガエルの卵塊を見つけ、私のニホンアカガエルの観察が始まった。最初に卵を見つけた場所をアカガエルの沼と名付け、散歩に出掛けるときは必ずアカガエルの沼に寄って、その成長過程を観察するようになった。Tamago20030309

この写真はその時に見つけた卵だ。ニホンアカガエルがどんなところに産卵するのか、彼らにとって、どういう環境がよいのか、それを調べようと思って、翌年からはアカガエルプロジェクトを立ち上げた。

くる日もくる日もアカガエルを見つめる日々。そうして、ニホンアカガエルについての色々なことがわかってきた。

産卵の様子を実際に見るのは、それから少し時間がかかった。

アカガエルの産卵は、毎年同じではない。遅い年もあれば早い年もある。気温も大事だが、気温だけではない。雨が大事だ。しばらくの間、気温が高い日が続き、ザッとまとまった雨が降る。そして、雨が降っても気温が下がらない夜。これが大事だ。しかし、本当に微妙なのだ。今までどれだけ空振りしたことか。産卵が行われているかどうか、真っ暗な夜の田んぼをくまなく探しまわる。そして、産卵が行われていないことにガッカリして帰る。そんなことを何度も繰り返した。そうして、産卵日がある程度予想できるようになってきた。だが、まだわからないことが沢山ある。

「今夜こそ!」と思って出かけてみても、田んぼは静まりかえっていて、カエルの姿がまったく見えないことがある。自然のことはなかなか予想が出来るものではない。どういうときに出てくるのか、その条件をアカガエルにきいてみたいものだと思うが、それが出来ないのだから、経験からあれやこれやと考えをめぐらせるしかない。いろんな仮説を立てて、それを一つ一つ検証していくしかない。

田んぼの様子も毎年変わる。水が豊富な年もあれば、ほとんど干上がっている年もある。今年はこれまで比較的雨が多いので、水は豊富にあるようだ。Tambo2009020701

産卵が始まるまで、この状態が続けば、ここで多くの産卵が行われるだろう。しかし、それが育つためには、この田んぼに人が水を入れるまでの間、ずっと水が涸れないことが必要だ。

気象状況は刻々と変わる。だから、今、雨が多くても、それがずっと先まで続くとは限らない。豊富な雨で水を多くたたえていた田んぼも、産卵が終わったあと、まったく雨が降らずに干上がることもある。

Tambo2009020702 水路はずっと水をたたえているので、水路に産卵された卵は安泰であることが多い。しかし、意外なことに、日照りが続くと、水路の一部も干上がることさえある。

また、水路に産卵された卵は、あまり雨が多いと、流されてしまうことがある。

Tambo2009020703 今年はここまでは田んぼの水が多いので、去年のように、アカガエルが産卵場所に困るということはなさそうだ。

今の季節の私の散歩時の最大の関心事は田んぼの水だ。まるで、自分がニホンアカガエルになってしまったかのようだ。いまや、この散歩道の田んぼや、その周辺の水路は、数少なくなってしまった貴重なアカガエルの楽園だ。田んぼはあれど、水辺はあれど、これほどのアカガエルが育つ場所はもう貴重なものになってしまっている。そこで観察を始めることが出来た私はラッキーというものだろう。しかし、であればこそ、しっかりとアカガエルを見つめたいと思う。

今年は、もう一歩、アカガエルが感じているであろうことを、調べてみたいと思っている。私はすっかりニホンアカガエルに魅せられてしまったのか。私の一年の半分はニホンアカガエルとともにある。とにかく、もうじきシーズンがスタートする。今年はどんなシーズンになるのか。

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