散歩道プロジェクトの19年、そして第二章へ
2022年2月16日。2月16日は、散歩道プロジェクトの誕生日だ。2003年2月16日は雨だった。何を思ったのか、デジカメを持って出かけたのだ。それから、大好きな散歩道やそこに生きる生き物の写真を撮り、Webに載せる日々が始まる。それから私の生活はがらりと変わった。それから19年が過ぎた。変わらずに散歩道を歩き、写真を撮る日々。散歩道は色々と変わった。いろんな出来事があった。
毎年、2月16日前後は散歩道に出かけ、散歩道プロジェクトの日々を振り返る。今年も振り返るために歩こうと思っていたが、色々な用事が重なりなかなか行けなかった。それに天気が悪いことが多かった。
それでも、今日、2022年2月20日、雨が時々降る天気だったが、夕方、雨が弱くなったと思ってでかけた。歩いていたら、パラパラと降ってきた。
雨は、霰(あられ)に変わり、バチバチと音をたてて降ってきた。それでも、散歩道を歩く。
一昨年、突如、残土埋め立ての危機がおとずれた。それは辛い日々でもあった。埋め立て危機にあった田んぼ、ここはアカガエルの楽園なのだけれども、そこは今は水がたまっていて、湿地になっている。
昨年は多くのヒキガエルの卵があった。今年はどうだろう?
思えば、2020年に突如やってきた残土埋め立て危機。それまでは、春になって始まるカエルの季節に、卵から成長する日々を、ひたすら見つめてきた。旨く育てば喜び、水が涸れるなどして育つことが出来なければ悲しみ、そうして、ここの自然とともに喜びも悲しみも味わってきた。そうして、残土埋め立てという一気にここの自然が消えてしまう危機に直面して、色んなことをやってきた。それは辛い日々だったけれど、そこで色々なことを学び、色々な人と出会うことができた。そうして、今の自分がある。これは私が散歩道プロジェクトを始めたことと同じくらい、大きな出来事だったと思う。そして、今年、また、私の生活は大きく変わる。これは「散歩道プロジェクト第二章」の始まりかもしれないと思う。
降りしきる霰(あられ)の中を、いつものように、くねくね峠に向かう。途中、シロハラがピョンピョンと跳ねながら先導してくれた。くねくね峠はすっかり暗くなっていた。いつの間にか人の手があまり入らなくなった、くねくね峠道。藪をかきわけて進む。見上げると濡れた木々がいつものようにそこにあった。来るたびに少しずつ違っているが、何故か見ると落ち着く風景。
19年間の色んな想い出が詰まっている風景。そして、パラパラと霰(あられ)の音が強くなり、そしてまた弱くなった。この時間の静寂。静かな中に、いくつかの生き物の気配を感じるこの音風景に耳を澄ます。
家に向かって歩き始め、いつもの散歩道の風景に溶け込みながら、これからもずっとこの風景の中を歩きたいと思う。何よりも、心落ち着くこの場所。何よりもここを歩くことが私の人生なのだ。
そうして、散歩道プロジェクト」は第二章へと向かう。
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