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2020年3月22日 (日)

カエルの勢力図は変わるのか?

 2020年3月19日の夜はざっと強い雨が降った。雨上がりの散歩道に出かける。先日見つけた散歩道入り口近くのニホンアカガエルの卵は成長が早く、もうオタマジャクシになって泳ぎ始めているものがいた。Tamago2020032000

この場所でニホンアカガエルの卵を見たのは初めてだから、これがこの先無事に育つのか、それとも、死んでしまうのか。それがとても気になる。とにかく無事育ってほしいと思う。

先週みつけたヒキガエルの卵のところにいってみる。あったあった。先週よりも増えている気がする。Tamago2020032004 それにしても、激しく蛙合戦を繰り広げたのか、卵の一部が水たまりをはみ出している。

かつてのニホンアカガエルの楽園だった田んぼ、この田んぼだけで最盛期には400個くらいのニホンアカガエルの卵塊があったのだ。Tambo2020032002

しかし、数年前から耕作放棄となり、今は草ボウボウ。谷の奥から流れこむ水がここにしみ込んで、地面にはかなりの量の水がある。まるで、人間がここを田んぼにする前の沼の状態に戻っているように見える。

その休耕田の奥の方に行ってみた。すると、大きな水たまりがある。ここは、かつてニホンアカガエルの卵塊が大量にあったところだ。遠くからみると水が濁っているのが見えた。Tambo2020032001

水が濁っているということは、この水たまりの中で動き回る生き物がいるということだ。近づいてみると.....

Tamago2020032001 Tamago2020032002

なんとなんと、大量のヒキガエルの卵があるではないか!おそらく一週間くらい前にはここですさまじい蛙合戦が繰り広げられたことだろう。それにしても、この場所でこんなに大量のヒキガエルの卵を見たのは初めてだ。

田んぼが休耕となって最初の頃は、この田んぼの水たまりは水が完全に干上がっていた。そして、大量にあったニホンアカガエルの卵塊は、年々減っていき、そしていつのまにかシーズンで数個の卵塊を見るだけとなっていた。その卵塊もやがて干上がって死んでしまうことが多かった。

しかし、その後、この休耕田に谷の奥からの湧き水が流れ込むようになり、ここは常に水がある状態となった。しかし、ニホンアカガエルの卵塊の数は回復することがなかった。

 この休耕田のわきの水路にも、毎年ニホンアカガエルの卵塊があった。しかし、その水路は水が涸れるようになり、カエルになるまで生き延びることが出来ていなかった。数年すると、そこからニホンアカガエルの卵塊がすっかり消えた。

 その水路に行ってみた。水はたっぷりある。水路を覗き込んでみたら、なんと、ヒキガエルの卵があった。Tamago2020032003 この水路にヒキガエルの卵を見たのは初めてだ。

そして、その卵のそばに、ヒキガエル(おそらくアズマヒキガエルのオス)がいた。Hikigaeru2020032001

 いつの間にかヒキガエルがずいぶんと増えていたのかもしれない。この田んぼの奥の谷は20年近く前から休耕田となっている。Tambo2020032003 かつてそこでヒキガエルの蛙合戦を見たものだ。だが、いつの間にかそれは谷奥のわずかな水たまりのまわりでしか見られなくなっていた。数年前に、その水たまりにいく道が崩れてから、しばらく行けていなかった。もしかしたら、そこのヒキガエルは徐々に増えていたのかもしれない。そして、それが、一気に広範囲に進出したのかもしれない。

 かつてのニホンアカガエルの楽園ともいうべき場所は、これからヒキガエル(ここにいるのはアズマヒキガエル)の楽園になっていくのかもしれない。とはいえ、ニホンアカガエルの卵が完全に消えてしまったわけではない。数はすくないながら、存在する。Tamago2020032005

すこぶる成長の早いアズマヒキガエル(産卵から1ヶ月半ほどでカエルになって上陸する)と、成長の遅いニホンアカガエル(産卵から上陸まで2ヶ月以上かかる)の性質の違いも、これらのカエルの勢力図に影響を与えるだろう。

さて、こことは別に、いままでニホンアカガエルの卵塊がほとんどなかった田んぼで、一気に大量なニホンアカガエルの卵塊を見つけた。その数は60個ほど。Tamago2020032006  こんなに折り重なるようなニホンアカガエルの卵塊を久々に見た!

去年も、ここでニホンアカガエルの卵塊をいくつか見たのだが、その後、田起こしされたときに乾いてしまって死んだと思っていた。しかし、そのあと、この田んぼのそばで小さなニホンアカガエルが上陸しているのを見つけたから、無事生き延びていたのだろう。もしかしたら、ここが新たなニホンアカガエルの楽園になるのかもしれない。実は、ここにも数は少ないがヒキガエルの卵もある。さあ、どうなるのだろうか?

毎年、カエルたちの産卵を見て記録していると、この小さな場所の変化に気づく。それは沢山のことを教えてくれる。

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2020年3月15日 (日)

それでも季節は進んでいく

 人間社会は、新型コロナウイルスのおかげで大変なことになっている。様々なイベントが中止になったり、マスクが品薄、トイレットペーパーがなくなるというデマで大混乱したり。見えないウイルスを気にする毎日。こんな日々はいつまで続くのだろうか?

 そんな中、いつものように散歩に出かける。そうすると、いきなり発見があった。散歩道の入り口近くの田んぼの水たまりにニホンアカガエルの卵があるではないか!Tamago2020031502

ここは、ずっといわゆる乾田だった。冬の間は水が入ることなく、乾いた田んぼだったので、この周囲の田んぼに卵が沢山あった時でさえ、卵がみられなかった場所だ。それに、この周囲の田んぼは休耕が進み、草がぼうぼうになったりして乾燥も進んだため、この数年でまったく産卵が見られなくなっていたのだ。このアカガエルはどこからやってきたのだろうか?

 昨年の台風による土砂災害は、この周囲の地形を若干変形させた。そのためか、いままで水がなかったところに沢山の水があったり、意外なところから水が湧いてきたりしている。そういうことも影響しているのかもしれない。

 かつてのアカガエルの楽園の田んぼは休耕になって久しい。Tambo2020031502

草ぼうぼうになているが、水路には水が流れていて、かつての田んぼの中にも水がたっぷりある。まるで、ここが田んぼになる前の沼地に変わってきているようだ。

その休耕田に降りていこうとしたら、ゲコゲコゲコと、声が聞こえてきた。ヒキガエルだ!アズマヒキガエル。そうだ、もうヒキガエルの産卵の時期だった。コロナコロナの日常で、すっかり忘れていた。

 ヒキガエルの声の方に進んでみるが、それは沼地のずっと奥からきこえてくる。地面がそうとうにぬかるんでいるので、そこまで行くのは難しいなあ、と、思っていたところ、目の前の水路に目玉が見えた。おっ!

Hikigaeru2020031501 驚かせないように気を付けて進む。ヒキガエルのオスだ。写真を撮っていたら、こちらに気づいた様子。ズブズブと後ろから泥に潜っていった。

 周囲を見ると、そこから数メートル離れた小さなみずたまりに卵が見えた。Tamago2020031501

比較的新しい卵のようだ。ここ数日で産卵したのだろう。おそらく、ここで賑やかな蛙合戦が繰り広げていたことだろう。

 昨年、この周囲のニホンアカガエルの卵は、一ヶ所を除いてほぼ全滅した。オタマジャクシがカエルになって上陸する前に、水が涸れて死んでしまったのだ。 そのなかで一ヶ所だけ、最後まで水が涸れずに残ったところがあった。そこは、また休耕田の生い茂る草をかき分けて進まなければならないのだが、困難にめげずに進む。今はまだ枯草だからいいが、次第に背丈ほどもある草に埋もれてしまうので、ここに行きつくは大変だ。

 去年、最後まで生き残った水たまりにはまだ卵はなかった。が、そこから少し離れたところにいくつかの卵があった。一つはだいぶ発生が進んでいた。この様子なら、産卵から2週間くらいというところだろう。Tamago2020031503

新型ウイルスで大混乱の人間社会をよそに、生き物たちの季節は進む。今年もカエルのシーズンがやってきた。これから、彼らが上陸するまで、今年もずっと観察を続ける。さて、今年はどれだけのニホンアカガエルが生き延びるだろうか?

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