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2019年5月12日 (日)

悲しみも喜びもカエルとともに

Sampo2019051201 ゴールデンウィークが明けてすっかり緑は濃くなった。今日は涼しいが、このところ、気温の高い日も多かった。ウグイスやシジュウカラのさえずりが賑やかな中、とにかくカエルたち、すなわち、オタマジャクシの様子を見に行く。

 ことし初めてヒキガエルの産卵があった場所が2か所ある。一ヶ所は先週時点ですでに足が生えていた。Hikigaeru2019050601 上陸寸前である。こうなると数日で一斉に上陸するからたぶんもう今日は散り散りに上陸していって、お目にかかることはないだろう。ヒキガエルの成長は本当に早い。

しかし、もう一ヶ所は先週時点でまだ足が生えていなかった。Hikigaeru2019050602

私の観察では、ほぼ同じ時期に産卵している。成長の早い方は日当たりがよく、水温が高いので早く成長したのだろう。成長が遅い方は、谷からの湧き水が流れているところで水温も低く、周りが背の高い草に覆われているので日当たりも悪い。それで、成長も遅くなっているのだろう。

そして、今日、まずは成長の遅かった方のオタマジャクシを見にいった。しかし...

Hikigaeru2019051201 オタマジャクシの姿が見当たらない。

一週間前にまだ足が生える様子もなかったから、上陸してしまったとは考えにくい。

オタマジャクシが移動するということはよくあるので、少しまわりの水路を見てみることにした、すると....まさか....

Hikigaeru2019051302

それは、おびただしい数のオタマジャクシの死骸だった。これは、明らかに水が涸れて干上がってしまったことにより、死んでしまったのだ。この水路は湧き水が流れているので水が涸れないと思っていたのだが、気温の高い晴れの日が続いて、干上がってしまったのだろう。

なんと悲しいことか。数百匹のオタマジャクシが全滅した。この状態だったら、あと2週間、水が涸れずにあったのなら、彼らは無事上陸できたはずだ。

私はずっとこうやってオタマジャクシを見てきたので、こんな風景は数多く見てきた。特に、ここ10年くらいは、こうやって水が涸れて死んでしまうことの方が多くなり、そして、オタマジャクシの数がどんどん減っていくのを目の当たりにしてきた。こんなに水が豊富に流れていて安心だと思っていた場所がこんなことになるなんて、悲しい。

悲しい気持ちで、こんどはこの周辺で唯一になってしまったニホンアカガエルのオタマジャクシを見に行く。Akagaeru2019051201

こちらは、水が涸れることもなく、オタマジャクシは元気だ。胸をなでおろす。しかし、ニホンアカガエルが上陸するまではまだあと1ヶ月近くある。その間、無事でいてくれることを祈る。Tambo2019051201

ここがこの周辺で最後に残されたアカガエルの育つ場所。そんなこと、誰も知るまい。かつては、この周辺に何百というアカガエルの卵塊があり、何万というアカガエルが上陸したのだ。いまや、卵塊は10個ほど。そして、水が涸れることなく無事育つのはその半分くらいなのだ。私はシーズンになると、この周辺のヒキガエルやアカガエルの卵塊を一つ残らず見つけようと歩き回り、そして、それら、一つ一つを最後まで見届ける。それを少なくともこの10年はやってきた。だから、今、彼らがどういう状況にあるのかはとてもよくわかる。そうして、新たな卵塊を見つけては喜び、水が涸れて死んでしまうのを見ては悲しみ、無事上陸したのを見ては喜んだ。

先週、足が生えたチビカエルたちが沢山いたところにいってみた。Hikigaeru2019051303

案の定、誰もいなかった。チビたちは、今、この自然の中でたくましく生きていっていることだろう。そうして、大きく育ってまた、ここに産卵にやってくる。その日を楽しみにしている。

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