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2016年1月24日 (日)

大寒波がやってきた日

 西日本を中心に大寒波がやってきた。奄美大島でも雪が降った。長崎は17センチの積雪で積雪記録を更新した。幸か不幸か関東はそれほど雪が降ることもなかったが、北風は強く、とても寒い。

Sampo2016012401
丁度今が季節の底なのだ。一年を通して、一番寒く、草は枯れ果てる。ここから少しずつ、季節は春に向かっていく。
年末年始までは、記録的ともいうべき暖冬だった。暮れにロウバイが咲き始めて驚いたものだ。庭の梅もつぼみが大きくなってきていた。それが一気に寒くなって、梅もとまどっていることだろう。Roubai2016012401
いつものように、いつもの道を歩く。Sampo2016012402
そろそろニホンアカガエルの産卵のことが気になってくる季節だ。年末の暖冬で、今年はきっと産卵が早いだろうと思っていたが、ここにきてこんなに寒くなったのでわからなくなった。ただ、比較的、雪や雨が多い年になりそうなのでそれがどう影響するか。とにかく、以前はアカガエルの楽園だった田んぼが耕作放棄されて、水が入らなくなり、数年前からほぼ全滅状態だ。
水が涸れてしまう田んぼの水たまりに産卵された卵を持ち帰って育てることも何年もやってきたが、今年はどうしたものか。実は、去年は飼育を断念したのだ。ほとんど誰も気付いていない環境の変化。逆に増えている場所もある。以前はそれほど多くいなかった場所が環境の変化によってアカガエルの楽園となってきた。
 いつものように歩いていて、ハッとした。藪をかきわけていたっところにカンアオイの大きな株があることを思い出したのだ。そうだ、いってみよう。
 随分と藪の状態も変わっていた。倒木が目の前をふさいているところが何か所かあった。それを越えて進む。このあたりだろうと思った場所で目を凝らす。「あれ?なくなってしまったか?」一瞬、心配が頭をよぎったが、その直後「あったあった!」カンアオイは無事だった。Kanaoi20160124
この株を初めて見つけたのは何年前だろう。その時の感動がよみがえってきた。カンアオイは、このあたりには探せば見つけることが出来る。しかし、こんな立派な株は滅多にない。
 いつものように、くねくね峠にいってみる。くねくね峠はすっかり真冬の風景だ。メジロの声が木々の間から聴こえてくる。Kunetoge2016012401
今日はめずらしく、くねくね森の道に入って行ってみた。Morimichi2016012401
あいかわらず藪が深いが、それでも冬は歩きやすい。林床に生える植物も、まだ冬ごもり中だ。3月になれば色んな植物が顔をだしてくる。今は乾いた落ち葉を踏んで歩く。
 森の道を抜け、新たな砂漠が広がっているのを見る。Sabaku2016012401
もう13年近く前になるが、こんな風な砂漠がどんどん散歩道に押し寄せてきて、それに心動かされて私の「散歩道プロジェクト」が始まったのだった。その時みた風景と同じ風景。あと何年かすれば、ここがどういう場所だったかは誰にもわからなくなる。そうなる前にすることがある。そして、ずっと見続けていく必要がある。
まもなく、散歩道プロジェクトは13年目を迎える。散歩道と私の物語は、私の中の大きな存在だ。
新たな砂漠を背に、家に向かって歩く。Sampo2016012403 そこは、私がこの地に来てからずっとずっと身近にあったごく普通の散歩道の風景。これがごく普通の風景でなくなっていく。人々の心の中に、ごく普通の存在としてあったものが、いつの間にか消えていき、「普通でない」存在になっていく。私は誰がなんと言おうが、散歩道の景色が、音が、においが、そこに生きるあらゆるものが好きなのだ。ずっと、ごくごく当たり前に私のそばにあってほしい。

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