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2012年2月28日 (火)

くねくね峠道の記録(2009-2010)

定点観測地点であるくねくね峠道の2年間の季節の移り変わりを動画にしてみた。

音楽も私の作曲によるオリジナル音楽である。

http://www.youtube.com/watch?v=topCI9DHzE8

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2012年2月26日 (日)

カラスが教えてくれたこと

 昨日まで雨が降り、気温も高くなったので、さあニホンアカガエルのシーズンが開始するかもしれないと思った。ただし、時期が微妙だなとも思った。

 千葉県では早いところでは1月の終わりからニホンアカガエルの産卵が始まるが、私の散歩道観察エリアでは、千葉県で最も遅く始まる部類だと思う。もっとも早く卵を見つけたのが2月中旬頃。それは特定の田んぼに限られる。早くても2月の最終週。3月に入ってから初めて卵塊を見ることも多い。特に、ここ数年は2月の産卵はほとんどない。

 アカガエルの産卵は雨が降ったあとの気温の高い夜に行われるため、産卵期になると、雨が降るたびに卵塊が増えていく。この気温でこの雨があと一週間遅く降ったなら、確実に産卵が行われているだろうと思うが、ちょっと雨が降るのが早すぎたかもしれない。そう思いながら散歩道に出かける。とりあえず、アカガエルの観察に必要なものはフルセットで準備。久々の重装備だ。

Tambo2012022601 さすがに雨が降ったあとでもあり、田んぼには水が豊富にあった。このくらいの水がずっとあればアカガエルには安泰である。水の底が濁っているのは、何かが動いた痕跡でもあり、季節が動き始めているのを感じる。

 アカガエルシーズン開始なので、田んぼという田んぼ、水たまりという水たまりは全てくまなく目をこらして見る。そうしていると、同じように田んぼの水たまりを何かを探しながら歩いている生き物に遭遇した。それはカラスだ。Karasu2012022601 カラスの目的と私の目的は同じだ。彼らも、ニホンアカガエルが産卵のために出てくることを知っている。だから、田んぼの水たまりで獲物であるアカガエルを探しているのだ。

 そうして、カラスと一緒に水たまりという水たまりをめぐっていたら、林の中の木の上でガサゴソと音がした。見ると、カラスだった。そして、なんとアカガエルを咥えているではないか!婚姻色のオスのアカガエルだろう。Karasu2012022602

 この時期、アカガエルのオスは、徐々に冬眠からさめて、昼間、田んぼの水たまりなどの地表近くまで出てきている。そうして、日没とともに、ジワジワっと地表に現れる。その様子はまるで日没とともに地面からアカガエルが湧いて出てくるといった具合で、不思議なものだ。そして、朝になればまた地面にもぐっていくのだが、朝早くに田んぼにいってみると、勢い余ったオスなどは、まだ地表にいることもある。

 いずれにしても、カラスがアカガエルを捕まえていたということは、アカガエルのカエル合戦はすでに始まっているということだ。シーズンになるとアカガエルは毎晩のようにオスが出てきて、調子が乗ってくると、あちこちで争うように鳴く。しかし、メスというものは条件が整わないと出てこない。だから、毎晩のようにオスは空振りとなってしまう。それでも毎晩、出てきて、朝になるとまた土にもぐる。それが、この時期のアカガエルの生活なのだ。

 それにしても、カラスはよくアカガエルを捕まえたものだ。しかも、木の上でガサゴソと大きな音をたてたから、私がそいつを見ることが出来た。まるで、カラスは私がアカガエルを探していることを知っていて、自慢げに見せびらかしたとしかいいようがない。カラスに一本とられたな。

 結局、今日はくまなく見てまわったものの、アカガエルの卵塊は一つもなかった。昨年まで、最も早く卵塊が見られた田んぼもゼロ。あの田んぼはそもそも産卵数がわずか数個と少ない上に、ここ数年は産卵後に水が涸れて死滅していたので、ついに絶滅してしまったかもしれない。

 隣り合った田んぼでも、アカガエルの卵塊が見られる田んぼとそうでない田んぼがある。何故そうなるかは、その後、アカガエルが上陸するまでの環境を観察すればすぐにわかる。産卵されても、上陸するまでに水が涸れるなどの様々な障害により、オタマジャクシが成長できない環境の田んぼにはアカガエルは産卵しない。それは、まるでアカガエルがずっと先の環境のことまで知っているように思えるが、おそらく、自分が生まれ育った場所に産卵するからそのようになるのだろう。育つことが出来なかった田んぼでは、産卵にやってくるカエルがいなくなる。おそらく、そうやって一度絶滅してしまった田んぼでは、後にアカガエルの生息に適する状態になったとしても、そう簡単に産卵にやってくるものではないと思われる。ずっと水たまりが存在し、オタマジャクシが育つ環境がある田んぼでも、まったく産卵が見られない場所がある。それは、その田んぼで、かつて絶滅したからだろうと思う。アカガエルを見ていると、地域の個体の絶滅よりもさらに小さな場所の単位での絶滅といったことが実際に起きていると思われる。

 Karasu2012022603 帰り道、カラスが田んぼで水浴びをしているのを見た。水浴びが出来るほどに、水が暖かくなってきているということだろう。今日はアカガエルのシーズンがすぐそこまで来ていることをカラスに沢山教えてもらったな。

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2012年2月16日 (木)

散歩道プロジェクト9周年

 散歩道プロジェクトは今日が誕生日。今日で9歳である。

 とっても私的なものだった私のサイトに、私の愛する散歩道の自然のことを載せるコーナーを作ろう、そう思ったのが始まりだ。毎年振り返る、これが散歩道プロジェクトの最初の写真。Sanpro01 砂漠エリアの写真である。大好きな散歩道に破壊の危機が迫っている。それをなんとかしたいと、ずっと思い続けて何年も過ごし、そして雨の降る中を、この写真を撮りにでかけたのである。

 9年も前のこととなると、もう、遠い遠い昔のことに思える。それ以前は、散歩道プロジェクトが無かったのだ。今の私には考えられない。何を思っていたのだろう。何を考えていたのだろう?

 それから沢山の出会いがあり、沢山の出来事があり、物凄く沢山のことを学んだ。いまや、私の生活のとても大きな部分を占めている。

 何かにとりつかれたように、歩き、写真をとった日々。特に、最初の1カ月くらいは、休みの日が待ち遠しくてしかたなかった。Oldcam20041218 このデジカメを持ち、歩き、ひたすら写真を撮る日々。そこから全ては始まったのだ。撮った写真はもう10万コマに迫る。その一つ一つが思い出であり、私の歩いた軌跡。

 そうして、10周年に向けて、新たなことを色々と考えている。写真と、そして散歩道の自然からインスピレーションを得た、音楽を今、自ら作っている。音と映像を組み合わせ、この散歩道で見てきたことを、精一杯表したいと思う。散歩道音楽プロジェクトを最近、始めた。いずれ、映像を組み合わせていきたい。

 色んな事に悩みつつ、9年間を歩いてきた。これからも、色んなモノを見て、いろんなことを考え、いろんなことを表現していきたい。私にとって、散歩道を歩くことは生きること、だ。

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2012年2月12日 (日)

2012年のニホンアカガエルシーズンに向けて

 厳しかった今年の冬の寒さも、先日からようやくゆるんできた。相変わらず気温は低いが、日差しに春の兆しを感じることができる。とげとげしかった冬の北風も、穏やかに、やわらかい春の風に変わりつつあることを感じる。Sampo2012021101 そろそろニホンアカガエルの産卵の時期がやってくる。新しい卵塊はないかと、田んぼの水たまりをくまなく見てまわる季節がやってくるのだ。

 去年から、本格的にアカガエルの産卵状況を調査することにした。一昨年、急激に数が減った産卵数に危機感を覚え、卵塊を一つ連れて帰り、田んぼの水が安定するまで、自宅の水槽で飼育して放流するという試みを始めたが、これがどんな影響を及ぼすのかはしっかりとした状況をモニターしなければならない。もし、何らかの悪影響があるのなら、やり方を変えたり、場合によっては中止もあり得る。それが自然に対して謙虚であるということだろう。そう思ってやっている。モニタリングも飼育放流もそれなりに労力がいることであるが、これをやらずして何がわかるというのか?という思いでやっている。

 誰も神様ではないのだから、何かしらの考えから、よかれと思ってやることであっても、結果が、実際にどうなっているかはモニタリングが必須だ。どうも、最近、そういうモニタリングもせずにただ単に「これが良い」と誰かが言ったことを盲信的に信じて、ただ自然に手を加えることだけをやろうという風潮が一部にあるように思う。これは良くないことだ。

 さて、去年からはエリアを限定して、そこの産卵状況を詳し調べた。その結果として、最も単純明快にわかりやすく表したのが次のグラフである。Sanran2011 産卵が確認できた数と、産卵は行われたが、何らかの原因で死滅してしまった卵塊の数のグラフである。

 ニホンアカガエルの産卵は、2月から4月にかけて、まだほとんどの田んぼに水が入らない時期に行われる。Tamago2011032101 多くの産卵は田んぼにできた水たまりに行われる。田んぼの水たまりは不安定で、しばらく日照りが続くと干上がってしまうことが多い。そうなると、せっかく産卵したものの、死滅してしまうということになる。Tamago2011032102

グラフを見てもらえば分かるが、2月の終わりから産卵が始まるが、このように乾燥して死滅する数の方がまさるため、3月20日には生存数が一旦ゼロになっている。

その後、一気に産卵のピークとなり、産卵累計は一気に増える。死滅数も少しずつ増えていく。最終的には産卵したものの1/4程度は死滅している。

 ここで、もう一つ重要なことを言っておかねばならない。それは、このグラフを見ればわかるように、このエリアの産卵数累計はせいぜい50個程度ということである。これは3年前はその10倍はあった。それが一気に1/10になったのが一昨年。思い当たる原因はある。

 このエリアで最も多くの産卵が見られた田んぼの水たまりの水が干上がるようになったのがおよそ5年くらい前だ。数百個の卵塊がほぼ全滅するということがおよそ3年間続いた。その間、とくに産卵数に変化は見られなかったのだけど、一昨年に一気に減少した。これが私が飼育放流をやろうと思ったきっかけなのである。このままではこのエリアのニホンアカガエルは絶滅してしまうと思った。

 卵塊の死滅のほとんどは、水が干上がることによる乾燥化である。だから、干上がる可能性の高い場所に産卵されている卵塊を持ち帰って、水槽で飼育し、田植え前で田んぼに安定して水が入る時期に放流する。これで、少しは状況が改善されればと思ったのだ。とはいえ、昨年、無事放流できたオタマジャクシはおよそ400匹であるから、焼け石に水なのかもしれない。しかし、焼け石に水なのか、この程度でも効果があるのかは、ちゃんと調べてみないとわからない。繰り返すが、ちゃんと調べること。これが重要である。

 さあ、そろそろ今年の産卵シーズン開始に向けて準備を始めよう。

 ところで、今年は冬鳥が異様に少ないことがあちこちで話題になっている。こちらでも先週くらいからツグミをようやく見かけるようになったが、あれだけありふれた鳥のツグミが今年はほとんど見られない。何故だろうか?

 そういえば、ニホンアカガエルの産卵は冬が厳しかった年は、開始が遅れる。ここ数年、どんどん後ろにずれている。これも、モニタリングしていれば気候との関連など、面白いことに気付くかもしれない。こういうモニタリングが大事なのだ。そこから見えてくるものは沢山ある。それをやらずして何がわかるのだ?と言いたい。自然は頭の中にあるのではなく、その場所にあるものなのだ。見に行かねば見えはしない。見えない人に自然を扱える筈がない。

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