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2011年12月25日 (日)

季節の底

冬至が過ぎたばかりの散歩道。貴重な冬の日差しをあびながら歩く。空が一年で一番青くなるこの時期、乾いた北風が吹いて落ち葉を吹き飛ばす。子供たちが遊ぶ声が遠くからきこえてくる。Sampoent20111225 朝の散歩道、日陰は真っ白い霜で覆われる。次第に太陽が高くなり、日なたが移動する。そうして霜がとけていく。地面を見ると、そこには霜のミクロな美しい世界がある。Shimo20111225 自然はこんな風にミクロなものから大きなものへと何層にも重なる。

冬の朝は小鳥たちがにぎやかだ。コゲラやシジュウカラ、そしてメジロにエナガ。木々の枝の間を、飛び回る小鳥たち。枝が揺れて、かろうじて枝につながっていた落ち葉を落とす。

Kunetoge20111225 くねくね峠はすっかり明るくなった。まわりのコナラやクヌギはほとんど葉を落として、冬の日差しが、地面に沢山つもった落ち葉の上に降り注ぐ。そうして、やがて地面は暖まる。春一番にはここから様々な花が咲く。今はそのための準備期間。

上を見上げると、真っ青な空に枯れ枝が血管のように伸びる。Eda20111225 それは、地面から空へと伸びる血管だ。枝は空から降り注ぐ太陽の光をしっかりと受け止めるために、縦横無尽に伸びている。

静寂と、空気と、空の色。水は澄み、キラキラと光る。今は一年の底。Sasa20111225 季節の底だ。一年を振り返り、まためぐってくる季節に思いをはせる時。一人で歩く散歩は、様々なことを思い起こす時間。様々なことを考える時間だ。季節の底は、静けさの中、じっくりと自分と向き合うことが出来る。私にとってこの一年はどうだったのか?そうしてまた一年、どのように過ごすのか?

Yatsuda20111225 まためぐってくる賑やかな季節に思いをはせながら。季節はあっという間に過ぎる。けれど、その中で自然は本当に色んなものを見せてくれる。こうしてただ歩いているだけで、沢山のものを見せてくれた散歩道に今年も「ありがとう」と言おう。

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2011年12月10日 (土)

落ち葉が雨のごとく

今年の11月の気温は比較的高く推移した。12月に入ってから少し冬らしくなり、ここ数日で一気に寒くなった。今朝、起きてみると一面霜で真っ白。部活のため中学校まで自転車で通う次女が、自転車では危険そうだというので、学校まで送っていけという。車も車で凍結路面でスリップしないか気になりつつも、無事中学校まで送りとどけた。

今日は久々の冬晴れ。快晴の青空が広がっている。こういう冬晴れの日は、全ての色彩が鮮やかで気持ちいい。昼の用事を済ませて、散歩道に向かう。久しぶりにワクワクした。Sampoent20111210 つい先日まで、最後まで生き残ったカネタタキが草むらで小さく「チン、チン、チン...」と鳴いていたのも、もうすっかり静かになり、静寂の冬が来た。少し風が吹くと、落ち葉がパラパラと雨のような音をたてて降ってくる。今日はこんな青空だから、雨が降ってきたとは思わないが、今にも雨の降りそうな曇り空だったら、落ち葉の音に騙されるに違いない。

地面は霜がとけてぬかるんでいる。霜がとけたあとのぬかるみは滑りやすいので、用心して進む。今まで何度あぜ道で滑って転んだことか。

くねくね峠へと向かっていくと、向こうからトンボの最後の生き残りが飛んでくる。マユタテアカネだろう。最盛期は真っ赤になるのだが、冬になると、だんだんと枯葉色にかわってくる。これが最後の生き残り。12月末までは、かろうじているが、年があけるとみかけなくなる。ヒラヒラと地面すれすれに飛んできて、私の足元につかまった。Tombo20111210

くねくね峠。Kunetoge20111210 もう、くねくねの主も冬眠しているのだろう、このところいつもの穴にいることはないが、それでも毎回穴をのぞきにいってしまう。

Konara20111210 コナラの林を見上げると、ヒラヒラと沢山の落ち葉が舞い降りてくる。今が落ち葉を落とす最盛期。年末にはすっかり葉は落ちてしまう。一時期、葉の色がおかしくて心配したが、今はいつも通りの色だ。しかし、今年はこんな落ち葉にも放射能のことを気にしなくてはならない。そんなことは、こんな風景からはまったくわからない。

くねくね谷が最も色鮮やかになるのは、この紅葉の時期と、そして、春、田んぼに水が入る時期。今は空も鮮やかで本当に色彩が濃い。Kunekune20111210 ここは羽田に降りる飛行機の通り道でもある。ときおり、ゴーッと飛行機が飛んでいくが、そのあとにうっすらと飛行機雲。それが広がっていき、うっすらとした筋になる。

何も考えず、静かにたたずむ。そして、静かに歩く。カサカサと落ち葉を踏みながら。

県道近くにあるモミジ。竹やぶとモミジのグラデーションが美しく、いつもここで立ち止まってしまう。Momiji20111210 冬の散歩は本当に静かに、心も静かに無心で歩く。昨日までの喧騒をすっかり忘れ、心が空っぽになる。心を空っぽにしながら、眩しい冬の日差しを浴びて歩く。そうして、短い昼間があっという間に終わる。それが冬の昼間の散歩。私はこの静かな時間がたまらなく好きだ。

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