くねくねの主に一年ぶりの再会
くねくね峠道は不思議な場所だ。去年の今頃、くねくね峠のあたりで、何気なく上を見上げたら、オオムラサキが飛んでいるのが見えた。そして、「降りてきてくれ!」と心の中で叫んだら、まっすぐ降りてきて、手の上にのり、写真に撮ることが出来た。本当に一瞬の出来事で、夢を見ているようだった。
ずっと前、いつも、見上げていた一本のコナラの木があった。私はそこにいくと、いつもそのコナラの木に話しかけるようにたたずんでいた。そのコナラの木の紅葉が素晴らしく。沢山写真をとった夕方、くねくね峠を越えて帰ろうとしていた時、夕日があまりにきれいで、もう少しあそこでたたずんでいようか?と、ただ、そう思って戻ったら、私は帽子を落としていたことに気付いた。そして、それがそのコナラの木の最後だった。それから、私はいつも、その切り株の様子を見にいくようになった。
くねくね峠には、私や近所の人が「くねくねの主」と呼んでいるヒキガエルがいた。そいつは、穴の中でいつもじっとしていた。通りかかるたびに、私は何気なく話しかけた。だが、いつのまにか見かけなくなった。そして、去年の丁度今頃、そいつが戻っているのを発見して本当に嬉しかったのを思い出したのが今日。
そして、その穴のそばを通りかかるとき、私はいつものように、穴をのぞきこむ。
「あ、いた!」
私は思わずヒキガエルと握手をしてしまうくらいに嬉しかった私は、思わず、
「お久し振り~!」
と手を振った。しばらく、私は座り込んで、「いや~、久し振りだねえ」「どこにいってたの?」などと話しかける。くねくねの主はキョトンとして、喉をピクピク動かしている。そうしていると、穴から出ようとするようなしぐさをするので、私は「いやいや、そのまま、そこに座ってていいよ」という。
はたからみれば、カエルに話しかけているへんなオヤジと化していた。
こいつとの付き合いは実に長い。最初に出会ったのは2年前のことだ。その頃はいつ来てもここに座っていた。そして冬になって姿が見えなくなった。どこかで冬眠しているのだろうと思った。その次に現れたのが去年の丁度今頃だ。
そいつは間違いなく同じヤツなのである。喉にある斑点模様を去年の日記と比べても同じであることがわかる。というよりもなにも、ぱっと見て「あっ!」と思うくらいに見慣れた顔なのだ。ヒキガエル(アズマヒキガエル)の顔はかなり個性があり、それぞれに顔が違う。
暑い暑い夏の日、なんだかとっても嬉しくなった。またどこかにいってしまうのかな?それとも、実は昼間は出かけているが、夜は戻ってきているのだろうか?今日はとっても暑いので、ここで涼んでいたのだろうか?そんなことを思う。










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