« 2009年5月 | トップページ | 2009年7月 »

2009年6月21日 (日)

ホタルブクロ

Hotaru2009060601 梅雨の季節。散歩にいくにも雨にはばまれる。しかし、あるいてみれば、湿った香りの中、おだやかな気持ちになる。

つかのまの梅雨の晴れ間に、水のしたたるホタルブクロの花を見る。考えてみれば、この時期に咲く花は、このホタルブクロのように下向きに咲く花が多い。やはり、この季節に傘をさすように、咲いているのだろう。

ホタルブクロ。ホタルが飛び交う季節に咲く。里山の道端にはあちこちに、この花がある。

今日も雨かと、庭のホタルブクロを見ていて思いだしたことがあった。祖母が好きな花だったと、思い出した。庭に植えたホタルブクロを大切に育てていたと、思い出した。白いものから、ピンクのものまで色々なバリエーションがあって、綺麗な花だが、ふと、何故に祖母が好きだったのだろうか?と、何気なく考えていたら、道端のホタルブクロが違った風景に見えてきた。Hotaru2009062101

祖母は新潟の山村の生まれ。私は子供の頃、一度だけ、祖母が生まれ育った家にいったことがある。山に囲まれて、田んぼがあった。延々と田んぼの真ん中に道が続いている。そんな中、この季節には、道端にはホタルブクロが咲いていたのではないか。祖母は、遠くはなれた地の庭に咲くホタルブクロに、故郷の道端に咲くその花を思い出していたのではないか。だから、この花が好きで、庭で大切に育てていたのではないか。

Hotaru2009062102_2 人々が身近な自然を感じて育ち、身近な自然を感じて生きる。そして、そのことが、人の中に、自然をいとおしむ心が生まれる。子供の頃に感じた自然の記憶は、一生、母なる自然として自分の中に生きるのではないか。

私はここで生まれ育ったわけではない。しかし、私がこの地でこの地の自然にこれほどまでに心が動かされ、この地の自然を思うのも、どこか遠い昔の記憶に呼応するものがあるのだろう。それは本能、野生の感覚かもしれない。それを忘れずにいること、そして、多くの人にその感覚を呼び覚まして欲しいと思う。そのことが、自然を感じ、自然とともに生きることに喜びを感じ、自然を大切にすることに繋がると信じる。人々が人間の都合に翻弄され、忘れかけていたこと。それは、今の人々が言う、エコなどという軽い言葉で表されるものではないと思う。それを誰もが忘れている。

そうだ、いつか祖母の故郷にまたいってみよう。私は何かを思い出すかもしれない。

| | コメント (0)

« 2009年5月 | トップページ | 2009年7月 »