くねくね峠がとても遠い場所になった
2019年10月25日の千葉県豪雨は散歩道にも甚大な被害を及ぼした。すぐ近くでは土砂崩れで住宅が巻き込まれ亡くなった人がいた。豪雨の翌日は町会の防災機動隊員として、通学路にもなっている散歩道の一部の土砂崩れ現場をなんとか片付けに行った。
土砂崩れは何か所にも及んでおり、とても人力でなんとかなるものではなかった。それでも、一ヶ所は大勢でなんとか通れるようにした。だが、通学路になっている道だけでも数か所は何日かかかってやっと復旧したようだった。
くねくね峠に行く道も、大規模な土砂崩れがあり、何か所か通れなくなっていた。こちらは、通学路でもなく、周囲の田んぼはことごとく休耕になっていることもあり、通る人もいないからか、現在もそのまま放置されている。通るのに困るのは、くねくね峠の定点観測をしている私くらいなものだろう。
今年の台風15号の後、ノコギリや枝ばさみを持って歩くようになった。倒れている細い木や蔓などは、それでなんとか除去して進むことができる。ここも一見、細い木だけ取り除けば通れるような気がして、ノコギリで伐った。
しかし、ここだけではなかった。その先はどうにもならないほどに大きく土砂崩れしている。
だから、結局、急斜面を下って休耕田に降りて、休耕田に生い茂った草をかき分けてなんとか迂回する。
そうして、どうにかこうにか、くねくね峠の入り口に来るが、ここはここで草が生い茂っていたり、ジョロウグモの巣がそこらじゅうにあって、それを避けながら進む。それでも不用意にジョロウグモの巣にひっかかってしまう。そのたびに「あ、ゴメン、ゴメン」とジョロウグモに謝る。気づくと、体中、蜘蛛の糸がからまっている。
そうやって進んでいたところ、目の前をマムシが横切った。
「あっ!」
と思って、一瞬固まる。
通り過ぎたあとに、なんとか写真を撮ったら、冷や汗がどっと出てきた。
ここまでの道のり、草むらをかき分けていたときにマムシを踏んだりしないでよかった。足元には気を付けていたつもりだが、どうせ大丈夫だとたかをくくっていた。気を付けないと。
それからというもの、足元に細心の注意を払いながら恐る恐る進む。
台風15号と19号などもあって、くねくね峠道には大小の枝が散乱している。それを乗り越えながら歩く。そうして、やっと私の定点観察場所にたどり着く。
思えば、とても歩きやすい道だった。散歩にいくとなれば、とにかくまずは、くねくね峠道に寄ってから、というのが私の散歩だった。しかし、その峠道はとても遠くなった。多くの難所を乗り越え、マムシに遭遇する危険にさらされながら進まないとここにこれない。
ずっと続けてきた定点観測。そして、ずっと撮り続けたくねくね峠の写真。ここ数年でずいぶんと変わってきた。そして、今年は特に大きくかわった。
多くの難所を通り抜けて、ここにたどり着くのは一苦労だが、ここにきて、私の中の多くの物語が詰まっているこの場所を、ずっと見つめること。それが私とくねくね峠の約束だと思う。


































































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